問診
まずは歯ぎしり・食いしばりをしてしまうタイミングや強さ、その他のお困りの症状について詳しくヒアリングさせていただきます。
視診
視診では、次の3つを目で確認しながら診断していきます。
1.エラの張り
歯ぎしり・食いしばりを日常的に行っている方は常に咬筋の筋肉トレーニングをしている状態であるといえます。必要以上に咬筋が発達してしまうと顔の雰囲気が変わるだけではなく、歯ぎしり・食いしばりをした時に顎や歯にかかる負担が増えてしまい、悪循環に陥ってしまいます。
2.骨隆起
日常的に歯ぎしり・食いしばりを行っている人に発生しやすい症状で歯ぐきにボコッとした硬い膨らみが出来ます。骨隆起のでき方や量によって歯ぎしり・食いしばりの癖が分かる事もあります。
3.咬耗
咬耗とは噛みしめなどが原因で歯がすり減ってしまう状態のことです。重度の場合は、歯が短くなったり、割れたり欠けたりしてしまう事があります。
知覚過敏検査
歯ぎしり・食いしばりの影響で咬耗や歯の欠けがある場合、知覚過敏の症状がでる事があります。高圧のエアーと水を歯に吹きかけて痛みのある場所が無いかを検査します。
レントゲン撮影・診断
お口全体の状態を詳しく知る為に、レントゲン撮影を行います。歯科用の低被ばくレントゲン装置を導入していますが、妊娠中の方はお申し出ください。撮影時期にもよりますが、当院を受診したことがあり、レントゲン画像がある場合は省略する場合がございます。
またボトックス注射前後の顔貌の変化を記録する為に正面からのカラー写真を撮影させていただきます。そして、レントゲン画像を元に歯並び・むし歯・顎関節・歯槽骨の吸収など、歯ぎしり・食いしばりに関係する部位をチェックします。
筋電計検査
当院は表面筋電計という機械を導入しており、噛みしめる力をリアルタイムにグラフ化することができます。検査方法は電極の付いた小さな機械を咬筋(耳の下あたりの噛んだ時に硬くなる部分)に押し当てて噛みしめて頂くだけです。痛みもなく数分で終了しますのでご安心ください。
筋電計検査では「噛む力の強さ」「噛む力の左右差」がリアルタイムで視覚化されることで、マウスピースの利用が適しているのか、ボトックス注射が適応になるのか、ボトックス注射を行う際の左右の薬液量の調整などの判断材料となります。これは、しだみ歯科独自の取り組みです。
診断とご説明
今までの問診・視診・知覚過敏検査・レントゲン撮影・筋電計検査の結果をもとに歯ぎしり・食いしばりの原因や治療法を診断しご説明いたします。ボトックス治療のメリット・デメリットの説明を受けていただいた上で、ボトックス治療を行う患者さんには同意書を記入して頂きます。
ボトックス注射
当日の健康状態を確認して、問題なければ注射位置を確認する為に蛍光ペンでお顔にマーキングを行います。その後、ご希望の方には表面麻酔のクリームを注射部位に塗りこみます。そして、表面麻酔が効いてきたら数ヶ所にボトックス注射を行います。
※お顔のマーキングに使用するペンは蛍光ペンですのですぐに落ちますが、お化粧なども一緒に取れてしまう可能性がありますのでご了承ください。
施術後の経過観察(1ヵ月後)
ボトックス注射後は「薬剤の効き具合」「問診時の症状の緩和状況」「顔貌の変化」の確認などを行うため、基本的に1ヵ月間隔で経過観察のご予約を取らせて頂いています。予約時間は30分で問診・カラー写真・筋電計検査とクリーニングを行います。
毎月の経過観察時に歯ぎしり・食いしばりが再発してきた場合は、次回のボトックス注射希望の有無や実施時期のご相談をさせて頂きます。
注意事項
お受け出来ない場合があります)
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・妊娠中、授乳中の方
妊娠する可能性のある婦人は、投与中及び最終投与後半年程度は避妊する。
男性は、投与中及び最終投与後半年程度は避妊する。
※妊娠の可能性がある場合は、治療の内容によってはお受け出来ない場合もありますので、必ず医師にご相談ください。 - ・本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある方
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・全身性の神経筋接合部の障害を持つ方
(重症筋無力症、ランバート・イートン症候群、筋萎縮性側索硬化症等) - ・ドクターの説明によりインフォームドコンセントを得られなかった場合