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目次
無呼吸症候群とは?
まず初めに睡眠時無呼吸症候群について簡単にご説明します☝🏻
睡眠時無呼吸症候群とは・・・
【睡眠中に呼吸が止まる、または浅くなる病気】です。
睡眠が妨げられる事で睡眠の質の低下を招き、日中の眠気や集中力の低下、さらには脳梗塞などの重篤な合併症を引き起こすことがあります😱
睡眠時無呼吸症候群は、男性は女性よりも2~3倍リスクが高く、特に40~60代の男性に多くみられます。
毎晩のように大きないびきをかく方や、いびきが突然止まり、「しばらくしてガッと息をする」ような方は要注意⚠️
ご家族からこのような指摘をされた方はいませんか?
WHOが定めるICD-10と呼ばれる国際疾病分類にも登録されており、日本では病院で診断されることで治療に保険が適用されます。
心当たりのある方は、お早めの受診をおすすめします!
☆睡眠時無呼吸症候群の中で閉塞性睡眠時無呼吸(OSA: Obstructive Sleep Apnea)と言われる分類に診断された方は、耳鼻咽喉科などからの診断書があれば、しだみ歯科で睡眠時無呼吸症候群用のマウスピースを作成できる場合があります!
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放置するとどうなるの?
・高血圧・心疾患のリスクが増加
無呼吸により血中酸素が低下し、交感神経が過剰に刺激されて血圧が上昇します。
長期的には、心筋梗塞、狭心症、不整脈、心不全などのリスクが大幅に上がります。
・脳卒中のリスクが増加
酸素不足が繰り返されることで、脳血管にダメージが蓄積します。
無呼吸症候群の人は、脳卒中の発症リスクが2〜3倍以上になるという研究もあります。
・糖尿病の悪化または発症
睡眠の質が低下し、インスリンの働きが悪化します。
2型糖尿病のリスクが高まり、すでに糖尿病がある人は血糖コントロールが困難になる可能性があります。
・日中の強い眠気や集中力の低下
睡眠が分断されるため十分な休息が得られず、居眠り運転や仕事中の事故のリスクが高くなります。
また集中力が低下することで、勉強や仕事に集中できない等の問題も発生しやすくなります。
・認知症のリスク
慢性的な酸素不足と睡眠障害により、アルツハイマー病などの認知機能低下のリスクが上昇します。
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検査方法
睡眠時無呼吸症候群の治療を保険診療で行うためには検査を受けて睡眠時無呼吸症候群と診断される必要があります。
どの病院でも検査と診断を受けられる訳ではないので、お住いの地名+睡眠時無呼吸症候群検査で検索してみることをおすすめします💫
一般的には耳鼻咽喉科や睡眠外来(専門クリニックや大学病院)で検査を行っております。
次の項では耳鼻咽喉科や睡眠外来でどの様な検査を行うか、についてご説明します。
①簡易検査(在宅睡眠検査)
- 自宅で行える簡易装置を使って、鼻の気流、呼吸努力、血中酸素濃度、脈拍などを一晩測定します。
- AHI(無呼吸・低呼吸指数)のスクリーニング検査を行います。
※AHIとは「無呼吸低呼吸指数」という指標で、睡眠1時間あたりに発生する「無呼吸」と「低呼吸」の合計回数を示す数値です。
※AHIが高い場合、より重症の無呼吸症候群を疑いますので、次の項の精密検査へ進みます。②精密検査(ポリソムノグラフィー:PSG)
- 病院や睡眠センターで一晩入院して行う検査です。
- 脳波、眼球運動、筋電図、心電図、酸素飽和度、いびき、体位など多項目を測定します。
- 最も正確な診断が可能です。
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治療方法
治療法にはどのような種類があるのか、詳しくご説明いたします!
①CPAP(持続陽圧呼吸療法)
鼻にマスクを着け、空気で気道を広げる医療機器です。
- 最も標準的な治療法(特に中等症〜重症のOSAに有効)です。
- 鼻に装着するマスクから空気を送り、気道を広げて無呼吸を防ぎます。
- 高い効果があり、症状がすぐに改善することが多いです。
- 毎晩使用する必要がある為、習慣化が大切になります。
- 日本では医師の診断があれば保険が適用されます。(月額約5,000円程度)

②マウスピース:軽症の場合に用いる下あごを前に出す装置
軽症〜中等症のOSAに用いられる。
- 下あごを前方に出す装置で、気道の閉塞を防ぎます。
- 寝るときだけ装着する装置です。
- 専門の歯科医による作製が必要となります。
- 無呼吸症候群の診断書をお持ちであれば保険が適用となります。
③生活習慣の改善(軽症の方や補助療法として)
- 減量:肥満がある場合、5〜10kgの減量で大きな改善が期待できます。
- 禁酒・禁煙:アルコールや喫煙は筋肉を弛緩させ気道を狭くすします。
- 横向き寝の習慣:仰向けは無呼吸を悪化させやすいため、横向きでの睡眠を推奨しています。
- 規則正しい睡眠習慣を保つことが重要です。



④外科的治療
- 扁桃肥大、アデノイド肥大:これが原因の場合は切除手術が有効です。
- 鼻中隔の湾曲(鼻づまり):鼻の手術でCPAPが使いやすくなることもあります。
- 上気道の狭窄が構造的な場合:UPPP(口蓋垂軟口蓋咽頭形成術)などがあります。
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治療法の選び方まとめ
重症度 |
主な治療法 |
軽症 |
生活習慣改善+マウスピース |
中等症 |
CPAP療法 or マウスピース |
重症 |
CPAP療法+生活習慣改善 |
特別な原因あり |
外科治療 |
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まとめ
治療を継続することで、日中の眠気の改善や交通事故リスクの軽減にもつながります🌈
【日中頑張りたいのに、眠たくなってしまう方】
【特に電車やバスの運転手さん等日中の眠気が大きな事故につながる可能性のある方】
【いびきがうるさくてご家族に一緒に寝てもらえない方】
上記に当てはまる方はまずは医療機関に受診して検査を受けることをおすすめします!
次回はしだみ歯科で作成できるマウスピースについて詳しくご説明いたします。